往来物手習い

むかし寺子屋では師匠が書簡などを元に往来物とよばれる教科書をつくっていました。
寺子屋塾&プロジェクト・井上淳之典の日常と学びのプロセスを坦々と綴ります。


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『チビっ子猛語録』第7章 インテリジェンス より

 


昨日に続いて3/9に投稿した記事でご紹介した『チビっ子猛語録』の内容をご紹介。

 

この本は学校生活について、学ぶ側の子どもの視点で書かれていて、

学校に対して批判的な部分もすくなくありません。
 

 

45年も前に書かれたことや、デンマークで書かれたものを

北欧と日本との違いを意識しながら、

日本人に合わせて日本人が翻訳していることを考慮して読む必要はありますが

いまこの齢になったわたしが読んでもなかなか読み応えがあります。
 

昨日は先生についての文章で、

犇気┐覆ざ軌薛瓩慮凝世箸い辰討發茲さ述をご紹介したんですが、

今日は「インテリジェンス」と題された章から、

猜册闇塾牢儉瓠頁塾呂呂匹里茲Δ砲任睚儔修靴Δ襪箸いΩ方)の大切さに触れた部分です。
 

 

犖把蠻塾牢儉瓠頁塾呂論犬泙譴弔決まっていて変わらないという見方)に

ガンジガラメになっている人は

今日でも少なくないように感じています。
 

 

たしかに能力の個人差は存在するけれど、

その違いっていうのはそんなにたいしたことじゃない、という見方は、

こちらの記事で紹介した『ひとり 15歳の寺子屋』でも

吉本隆明さんが語られていました。
 

 

勉強ができないのは、個人の責任でもなく、

また、学校だけの責任でもないですね。
 

 

「〜の責任」という発想そのものを超えなければいけないし、

ひとつのところだけからモノを見ることには、

どんな場合においてもマチガイがあり得るということを、

常に念頭に置いておきたいことです。
 

 

 

♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ 


・・・勉強のできない子は、頭がヨワイ。すなわちパーだ。

昔は、本気でこう思われていたんだ。
 

またこうも考えられていた。
「勉強のできない子は、インテリジェンスが欠けている。

 だから、何をやってもダメなんだ」―――と。
いや、昔ばかりでない。

現在でも困ったことに、こう信じている人はかなりいるんだ。


たしかに人間というのは、生まれたときから頭脳も体力もまったく同じではない。

体が丈夫で、頭のちょっとヨワイ子もいるし、

オツムはバツグンにいいが、三日にあげずカゼをひいているような子もいる。

みんなそれぞれにちがっているんだ。


人びとは、この相違をまるでうまれついての宿命のようにきめてかかる傾向がある。

勉強のできない子は何をやってもダメだし、

学校でもほかの生徒にまじって、うまくやっていくことはできないのだと。


しかしこういうことをおぼえておこう。

人間は、たしかに能力の差がある。

ところが世の大人たちが考えているほど、その差は大きいものではないんだ。

「何をやってもダメ」なんてことはあり得ないのサ。


こうは言えないだろうか。

勉強のできない子は、彼、あるいは彼自身がダメなのではなく、

学校が彼らをうまく指導できないのじゃないかと。

つまり学校なり先生の指導能力欠如というわけなんだ。


学力がいちじるしく低下している生徒は、

自分の家に送りかえされてしまうことがある。

 

学校の程度には、とうてい順応していけないから、というのがその理由だ。
 

だが逆にいえば、学校がこうした生徒をうまく

順応させていけなかったということになるんだ。


学校は、すべての生徒達をうまく指導していく義務をもっている。

勉強ができなかったり、みんなよりおくれてしまう生徒にだって、

すこしでも向上させ、うまく社会にでられるようにしていく。

これが学校のもっている役目なんだ。


なにもかもできない生徒のセイにするのはまちがっている。

「何をやってもダメ」なんてことはないんだ。

世間が勝手にあたえた評価だって、

見る角度をちがえればまったく意味が変わってくる。
 

 

ひとつのところからものを見るってことは、いつの場合だってマチガイがあるのさ。
 

S.ハンセン&J.ジェンセン『チビっ子猛語録』(二見書房)より

 第7章 インテリジェンス より インテリジェンスは変えられる
posted by Akinosuke Inoue 14:32comments(0)trackbacks(0)pookmark


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