往来物手習い

むかし寺子屋では師匠が書簡などを元に往来物とよばれる教科書をつくっていました。
寺子屋塾&プロジェクト・井上淳之典の日常と学びのプロセスを坦々と綴ります。


<< むかし書いたコラム記事から(その21) | main | むかし書いたコラム記事から(その23) >>



むかし書いたコラム記事から(その22)

blogger-image-590325471.jpg

 

第22回 “クラシック音楽はお好き?”

NHK教育TVで毎週日曜日の夜9時から放映している「N響アワー」を見ていたら、イタリアの天才ピアニスト、マウリツィオ・ポリーニが3度目の来日をした22年前の演奏をやっていて、思わず目が釘付けになってしまいました。
私がポリーニをテレビで初めて見たのがちょうどこの3回目の来日をしたときだったこともあってか、テレビを見ながら22年前18歳だった私にフラッシュバックしたような気分になりました。
18歳といえば、ポリーニの名前を一躍世界にとどろかせた出来事が、1960年ワルシャワで行われたショパン国際ピアノコンクールにわずか18歳で優勝したことです。

当時はまだ米ソの冷戦があり東側に有利とされてきたショパンコンクールで、ポリーニは西側で最初に優勝した人でもありました。

そのとき審査委員長だったピアニストのA.ルビンシュタインが18歳の彼を「ポリーニは技術的には審査委員の我々の誰よりもうまい」と評したことも、ポリーニの演奏技術の高さを物語っています。
ポリーニのすごいところは演奏だけではなく、ショパンコンクールに優勝したからといってすぐに演奏活動に入らず、10年ほど哲学や美学、数学などの勉強をしてさらに研鑽を積み、演奏活動を本格的に始めたのは30歳頃になってからだったということです。

いや〜すごいでしょ。
ポリーニのレコードを初めて聞いたのは、確かFM放送からだったと記憶しているのですが、難しいショパンの練習曲を一音一音くっきり手にとって見えるように完璧に弾いているので、「これは本当に人間が弾いているのだろうか」と耳を疑ったことを思い出しますちなみにそのレコードの帯に記されていたキャッチコピーは、「あなたはこの上に何をお望みですか?」でした。
……なんてことを書くと、皆さんにはいかにも私がクラシック音楽ばかり聞いているガチガチ人間であるように思われるかも知れませんね。

でも、そもそも自分からクラシックを聞き始めたのは高校生になってからのことで、そうした片方では映画『野生の証明』で衝撃的なデビューをした薬師丸ひろ子が主演する新しい映画が封切られるのを機に、彼女のサイン会が名古屋であるというのでホクホクしてでかけたり(当時彼女は17歳でした)、榊原郁恵のアルバムを聞いたりもしていました。
ポリーニのビデオは、そんな当時の私を思い出すことにもなったのですが、そんな私ってやっぱり変?(2000.6.25)

aeffb996-8197-4279-a341-2c68072c4bff.jpg
posted by Akinosuke Inoue 12:34comments(0)trackbacks(0)pookmark


この記事に対するコメント











この記事のトラックバックURL
http://ouraimono.terakoyapro.net/trackback/1400446